相続登記義務化へ

ようやくかい!

新聞に『相続登記を義務化』と。

なぜこれをそうしないんだ!と常々思っていた。

最近、不動産を売却したいという相談がきても

「(亡くなった)主人の名前のままで、どうせ私になるのだから、何もしてないの」

という奥様等が非常に多い。

男の不甲斐なさか、どうも女性より男性が早く死んでることが多い。

そして、すべてとは言わないが、こういった不動産の手続き関係に弱い女性(奥様等)が多い。

「よく分からないから、旦那に任せていたの」という。

まあ、この状態で相談に来てくれるだけましかな、と。

ただ、ここから相続登記をするにあたり、司法書士に依頼すると8万円から10万円かかることが多いですよ。相続人に人数や諸々手続きの内容によりますが。というと

「そんなにかかるの⁉️(亡くなった)主人の名前のままで売れないの?」と聞いてくる。

亡くなっている方からの売却は当然できない。とりあえずどなたかに相続をして、その方からの売却ではないと移転登記ができない。

しかし、ふと考えると、誰もこんなこと教えてくれへんよな〜。

ほぼ全ての人は不動産に関わって生きているのに。必ず、どこかで寝食を行う。それは不動産の上で、だ。

この相続登記がなされていない場合に困ることというと、不動産を活用する側の立場からするとどこの誰が持っているかが不明だと、不動産を活用する提案をする手立てがない。

例えば、空き家があるとして、そこの建物を非常に気に入り、相場より高くてもほしいと、思っている人がいるとする。そして、所有者はそのうち自分のものになるとは思っているが、相続登記の手続きを怠ったままいる所有者がいて、急いではないが、いい金額なら売りたいと思っているとする。こんなベストマッチなことはないが、その人に当れないとなるとそのチャンスすら巡ってこないことになる。

昨年、函館から転出者は3,500人。毎年3,000人の転出者と言っていたところから、500人増えた函館。その中でも関東圏に進学、就職している割合は非常に多い。ということは、相続を受ける人も関東圏、とりあえず函館にいないことも非常に多い。相続登記をしていないともう完全にお手上げ。(実は相続登記をしていても住所が変わる毎に住所変更登記というものも必要だが、さらにこれはマニアック)

極め付けは、祖父の持ち物。なにが極め付けかというと、

例えば、

おじいさんが亡くなる。すると、おばあさんとその子供2人がいるとすると、

1/2はおばあさん、1/4ずつ2人の子供へ。この時相続登記はせず。

2人の子供も結婚し、それぞれ子供(孫)が2人。おばあさんが亡くなると、2

人の子供が相続。ここでも登記をせず。その子供が1人亡くなると、1/2は、もう一人の子供がおばあさんの分を増族。もう1/2は、その配偶者と孫で相続をする。こうなってくると、祖父母からみての子供と兄弟の子供(孫)になると、もはや面識がかろうじて有る程度にもなってきがち。ここで連絡先を知らないとなってくると、関東圏にいたり、中には海外になんか行ってしまっていると、もう個人で追いかけるのが不可能となるパターンも当然出てくる。

と、もはや、なにを言っているか分からない状況になっている。

とにかくまあ、手続きをしていないと年月が経つと芋蔓式に人数が増えてくる、さらに親戚関係も疎遠になっている可能性も高い。そして、もめる!ここに尽きる!

とりあえず、相続登記を都度、義務とするとここが解消される。

ただ、今回は土地に関しては義務化。建物も一緒に相続させろや!解体を行うには、相続者でできてしまうことから、こういう措置に至ったのか。借地上建物なんかは結構大事だとおむけどな。

こういう相続に関した話は、知らないと非常に複雑だし、やらないならやらないで、とりあえず生活に支障がない、となるとなにもしない。

みんな、相続しよ。

そして、お気軽に相談しにきてや。


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