『小南武一』
この名前を聞いて、すぐピンとくる人は『函館通』かもしれない。
大正時代に大火を繰り返していた函館で耐火建築を推し進める為に推薦され、函館に来た人で、函館市の工事として初めて鉄筋コンクリート造を施工した人である。代表的な建物は、函館公園内の函館図書館本館、函館市公民館、旧弥生小学校、青柳小学校である。函館の景観に重要な役割を果たしている人物といえるだろう。
その小南武一が、唯一依頼を受けたとされている一般木造住宅が七飯町鳴川にある。そしてご縁があり、この建物の所有者から売却の依頼を頂くこととなった。物件の詳細は近日アップする予定だが、どんな建物で場所なのかということをまずは、お知らせしたい。詳細が知りたい方がいれば、個別にご連絡頂けると助かります。
上の写真にあるように少し道路から下がったところに建っている平家建住宅。 非常に趣のある佇まいだ。そして、土地が400坪程あり、赤松街道(5号線)の一本下で最近できたアークスのすぐ近くだが、周りを囲むように立っている木々が人里を離れた感じを醸し、別荘地にあるような錯覚を思わせる。
全面道路からは隠れてしまっている。
近くとようやく分かる。
庭自体もとても手入れされており、落ち着く。
利便性も良く、秘境感も漂う物件はそうそうない。さて内部自体もシンプルだが、素晴らしい。
玄関の出立までもがいい!
玄関を入ると正面が居間
十分な広さと明るさを兼ね備えた居間から見える景色もまた素晴らしい。
居間と玄関、居間と台所を繋ぐドアの上にはステキなステンドグラスが使われているのもまたいい。
続き間の和室。書家だった家の主人の作品が一部残っている。
居間と和室の建具にはガラスが使用され、庭と相まった模様にも目がいく。
台所は非常にシンプルで使いやすい作り。
廊下を挟んだ向かいには上部に吊り戸棚を存分に配したコンパクトな洋室。普通に部屋として利用するもよし、納戸や書斎としての利用もアリ。
さらに奥には寝室。収納力もたっぷりで落ち着いた洋室。窓からは当然、庭が見える。
さらに奥には水回りが集まっている。キッチンから寝室から水回りへの導線が良く、使いやすい。お客様が来ている際にでも気兼ねなく使用できる。
写真で見て頂いたように築年数は経過しているが、十分綺麗でそのまま使っていける点もポイント。なにより、設計も当時使っていた材料もまた、大工の腕も良かったのか、建具に狂いがない。木製の建具が多いがスムーズに稼働する。さすが、といったところだろうか。
一般的な住宅地では物足りず、土地は広く欲しい。ただ、利便性も確保したい。と、贅沢な悩みを一髪解消できます!また、建物の趣も重要で、函館の歴史にも貢献した人物への敬意も含め、大切にしていきたいと思って頂けるアナタ! 必見ですよ!
いいところばかりではない為、そのことも踏まえた上で検討して頂きたい。建物は築49年経っている。ただ、上記にもあるが、建物の狂いも少ない。また、鳴川1丁目にある建物だが、すぐ近くは市街化区域だが、こちらは市街化調整区域となっている。ただ、現在、建物があり、将来的に建て替えをすることとなっても解体をしてから5年以内であれば可能である。諸々あるが、一度、お問い合わせ頂きたい。ちなみに水洗地域で、この建物も水洗工事済みなので、そこはご心配なく。駐車スペースも考えられた作りにはなっておらず、2台分確保したいとなると少々厳しい。停められなくはないが、少し厳しいということも理解のある方が検討して頂けると有り難い。
個人的見解としては、そういったマイナス要素も含めてだが、とてもいい物件であると感じている。『有名建築家の家』というとなにやら作品じみた自己主張が大きいが、非常に住む人の為、考えられた間取で、自然に溶け込むような空気感が素晴らしい。日々、公共の鉄筋コンクリート造を手掛けていた小南武一もこの建物に携わることで、自らも癒されていたのではないかと思わされる住宅。もしかすると、もっとも住みたかったのは、小南武一自身なのかもしれない。まったくもって、私の推測でしかないが、そんな邪推もこの建物の魅力と感じてしまう。こんな建物少しでも共感を得た方いれば、ご連絡を下さい。詳しい詳細は現時点ではお問い合わせをお願い致します。上記にもありますが、近日中に詳細は公開する予定です。
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谷口
TEL:090−4509−1446
E-mail:atat0114@gmail.com