古い建物が残してくれたモノ -函館 電車通-

『古い建物=解体』

常に付きまとう問題。

 

当然、倒壊しかかってきている等、

明らかに問題となりそうな物件については、

解体するより他ないというのは理解できる。

ただ、『使わないから壊す』『駐車場が足りないから壊す』を

少しだけ待ってほしいといつも思う。

 

この度、函館の名店『元祖 小いけのカレー』の手前の建物が解体された。

この辺りの駐車場問題は常々、ということも聞いたことがあるので、

今後、駐車場として活用されるのかなと想像する。

BEFORE

AFTER

それはそれで、店にとっては死活問題だったりと、色々理由はあるはず。

 

ただ、どうしても「一拍置いて考えてほしい!」と訴えたい。

電車通沿いの建物が歯抜け状態で解体されていくのは非常に悲しい。

電車通沿いを斜めに見ると、やはり建物の前端が揃っていて、

ビシッと整然と立ち、活況のある姿がやはりいい。

 

解体をして、新しい建物が建つならそれでいいのでは、という考えもある。

ただ、古い建物が残してくれた絶大な『遺産』は、

土地に対して余すことなく、建物が建っていること。

これは、建築基準法がまだ無い時代や隣との離れや防火に関しての基準が甘いことによる。

それによっての弊害も当然ある。

 

しかし、それ以上に!

電車通沿いが歯抜けになって、活気が出るはずがない!

 

当然、改築する際に様々な基準をクリアすることがある。

それを差し置いてもこの辺りは、観光産業で成り立っている

『観光産業国 函館』の重大なポイントだと考える。

歴史的な建物に対しての解体に規制を設けているだけでは、

本当の函館の環境は守れないのでは。

 

ヨーロッパの国々の景観が綺麗なのは、

建物が画一的に並んでいて、鮮やかな色合いが素晴らしい。

そこまでできるとは思えないが、やはり商業地域のメイン道路沿いは、

建物に並んでいてほしい。

行政に商業地域(西部地区のみでいい)の建物だけに規制をかけるというのは、

難しいことなんだと思うが。

せめて、何かしら相談をして、活用方法を探ってほしい。

この街の為にも。


コメントを残す